iPod touch 4G 第七話: 別世界の音楽を手の中に Fostex HP-P1 [iPod touch 4th/3rd]
iPod touchで聴く音楽の音質を良くしたいと、代表的なポータブル・ヘッドホン・アンプリファー(俗称:ポタアン)を試してきました。
今まで試したポタアンは次のような物です。
- オーディオテクニカ社 AT-PHA31i
- FiiO社 E7
そして…今回ポタアンとしてはハイエンドクラスの フォスター電機 フォステクス の HP-P1 を手に入れました。
今までの ポタアン とは違い、iPod touch内のデジタルデータを直接取り出し HP-P1 のDAC(Digital to Analog Converter)とアンプを使い音が作られます。
HP-P1に使われているDACは、AKM(旭化成エレクトロニクス)製の32bit DAC「AK4480」です。このチップは、32bitデジタルフィルターを採用し、アドバンストマルチビット方式の低歪特性を持っており、広いダイナミックレンジを実現しています。普通は高級オーディオなどで採用されるチップとのこと(正直、ポータブルオーディオで使うものでは無いような気が…)。
ここでiPod touchの音が再生されるまでを簡単に整理してみます。
- iPod touch内の 音楽ファイルの管理/デジタル・データの読み出し
- デジタルデータを再生可能なアナログに変換(DAC)
- アナログをヘッドホンなどで再生できるように音を増幅(アンプ)
E7の標準的な接続では、3. のアンプを通った後の音を操作します(ライン出力アダプターを使うと 2.の後からの処理になります)。
AT-PHA31i は、2. の DACを通った後の音をライン出力で取り出してフィルターとアンプ処理をします。
そして、HP-P1は、1.のデータの読み出しが終わった後から DAC/アンプ処理を全て行います。iPod touchはデジタルデータの管理/読み出しだけしか行いません。音を作っているのは HP-P1 です。
早速、聴いてみると 音の細かさが今までと全然違います。今まで聞こえていなかった細かい音・遠くで鳴っている音などが耳に飛び込んできます。ボーカルの深みも増し、息づかいのわずかな音まで聞き取ることができます。
音が持つ音質を正確に表現してくれます。AT-PHA31i や E7 の音の迫力がますというより、クリアーな正確な音が飛び込んでくる感じです。
実売価格が 6万程度ですので、1~2万のポタアンと比べるのが無理がありますが、別世界の音質を手に入れることができました。
2011年7月 在庫が少なめ?
2011年7月現在、市場の在庫が少ないようです。お店によっては8月以降になるという連絡も… 私も都内を回って在庫を確認するという感じで、やっと手に入れました。オンラインで在庫を持っているところに注文するのがよいかもしれません。
持ち運びに便利なキャリングケースも付属していますので、iPod touchと一緒に持ち歩くのも苦労しません。
ただ…HP-P1の音になれてしまうとiPod touch標準の音楽に戻れなくなってしまいます。
追伸
この聞き比べをするときに以下の4種類のヘッドホンを使いました。
- オーディオテクニカ AT-PRO5
- SONY MDR-XB500
- FOSTEX TH-5W
- FOSTEX KOTORI 201
当然ですがヘッドホンによって音の感じも全然違います。作業によってヘッドホンを変えていますが…音楽を聴くときには FOSTEX の 2種類に絞られそうです。音が素直に入ってくる感じでした。
追伸 その2
初期にiPodを使い始めた頃から引き継いでいた楽曲をサンプルに使っていたのですが…128kbpsのファイルでした。256kbps(VBR)でエンコードしたら、さらに音の深みが…元になる楽曲データの素材にも左右されます…それに気づかない私の耳も経年劣化ということで…
楽曲のソースを整えるとHP-P1は、ものすごい音楽の再現能力を発揮してくれることがわかりました。
iPhone/iPod touchのポータブルヘッドホンアンプについては、下のタグ「ポタアン」から関連記事が表示できます。
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